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優しくされるほど、苦しくなる
INFPが「いい人」にときめけない理由

夜の23時すぎ、スマホの画面に相手からのメッセージが灯る。「無理しないでね」「今日もおつかれさま」。指は返信を打ちかけて、途中で止まる。ありがたい言葉のはずなのに、打った文字がどこか上滑りしていく感覚があって、送信ボタンを押せないまま画面を伏せる。

伏せたはずのスマホを、もう一度そっと裏返してしまう。胸の奥はしんと静かなままで、いつもの問いがまた戻ってくる。これだけ優しくしてもらっているのに応えられない自分は、冷たい人間なのだろうか、と。

もしあなたが今夜そんなふうに自分を責めているなら、この記事はその問いに、責めない言葉で答えるために書きました。

優しくされているのに、なぜ心は動かないんだろう

相手はいい人で、やさしくて、責めるところがどこにもない。頭ではちゃんとわかっている。むしろこれ以上ないくらい大切にされているとさえ感じる。それなのに、心の奥がときめいてくれない。

これは、あなたが恋愛に向いていないからでも、感謝が足りないからでもありません。INFPの傾向を持つ人には、とてもよく起きることです。あなた一人がどこかおかしい、というわけではないのです。

月の見える夜の窓辺で、ひとり静かに座る女性の後ろ姿

あなたが冷たいのではなく、心の奥で「本物」を待っている

INFPの傾向を持つ人は、心の奥に「こうだったらいい」という自分だけの恋の基準を、静かに抱えています。それはわがままな理想ではなく、深いところで通じ合っているという手ごたえのことです。だから目の前の人がどれだけ優しくても、その手ごたえと現実とのあいだにほんの小さなずれがあると、あなたはそれを敏感に感じ取ってしまう。そして自分の心に、嘘をつくことができない。

もうひとつ、心が動く順番があります。あなたの心は、外から優しさを注がれて動き出すより先に、内側で何かが静かに響くのを待っています。優しさは外から届くのに、ときめきは内側から始まる。この二つは別々の時計で進んでいて、外の優しさがどれだけ早く届いても、内側の時計がまだその時刻になっていないことがあるのです。

だからあなたがときめかないのは、心が冷たいからではありません。むしろ心が正直すぎるからです。ごまかせる人なら、ここまで苦しみはしないでしょう。ごまかせないあなただからこそ、苦しいのです。

「いい人なのにときめかない」は、わがままじゃない

「これだけしてもらって、文句なんて言えない」。そう思って、自分の感じ方を押し殺していませんか。

けれど、優しさにすぐ応えられないことと、感謝がないことは、別のものです。あなたは相手の優しさを、ちゃんと受け取っている。ただ、心が動き出す順番が、人より少しだけゆっくりなだけです。何をどう感じるかに、正解も間違いもありません。

応えられない自分を責めるたびに、あなたは自分の正直な心を、少しずつ嫌いになっていきます。それが、いちばんしなくていいことだと思うのです。

夜景の窓辺で膝を抱えて座る女性のシルエット

それでも、苦しい夜は

今すぐ答えを出さなくて、いいのです。「好きにならなきゃ」と自分を急かすほど、心はかえってかたくなになります。心が動くかどうかは、頭で決められることではないからです。

今夜はただ、自分は本物を感じたい人なのだと、その感じ方を責めずに認めてあげる。それだけで、夜は少しだけ静かになります。

朝焼けの窓辺で、湯気の立つカップのそばに座る女性の後ろ姿

あなたは、冷たい人じゃない

あなたは、冷たい人ではありません。ただ、本気で恋をしたいだけなのです。心の奥にある「本物」を、まだうまく言葉にできていないだけ、なのかもしれません。

自分がどんなふうに恋をする人なのか、その感じる順番を知っておくと、今夜のこの苦しさを、あとから自分の言葉で言い直せるようになります。

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